KCJが伝えたいこと

今月のセルフイメージ(2017.12月号)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◇小さな成功をたくさん積み上げる…ハードルを低く

先日あるTV番組で、幼児教育の歌を作る仕事をしている人が、歌詞のフレーズの語尾が「バ・ビ・ブ・べ・ボ」で終わるといいのだと。

理由は小さな子供が最初に歌を覚えるとき、語尾だけを拾って真似始める子がほとんどで、これだと発音しやすく覚えやすく楽しいのだそうです。確かに言われてみるとそうですね。

この話の中で子供に自信をつけさせるのには「成功経験をたくさん積ませる」ことといっていました。中でも「ハードルを低く!」という言葉が気に入ったのですが、簡単にできることなら簡単に成功もするし、ならばその体験も増えるでしょう。歌一つ作るにも、楽しく覚えやすい=成功体験につながる、という優しい配慮がうかがえます。

私たちKCJのスタッフもスポーツの中でも特に難しいといわれるテニス(硬式)レッスンを子供たちが楽しめ、個々のレベルの中で成功体験を感じられるように言葉がけを選んでいます。

選手コースは別としてリトルキッズやキッズクラスのようなテニスの入り口で「ああしろ・こうしろ」「それはダメ・まだまだ」だけでは子供たちも楽しくもないし成功と感じることはないので、これらの言葉も極力使わないよう、そして「ここまで出来るようになった、もう少し」や「今日はラケットにあたればOKだよ」「〇回ネットを超えれば成功だよ」などハードルを低く設定するよう心掛けています。

とかく日本人は目標を高く持つことが好きで、厳しく査定することもよしてされがちです。

でも、それで目標に届かず失敗ばかり(というか失敗に感じてしまう)を経験し、自分は何をやってもダメなんだとネガティブなセルフイメージを持ってしまっては元も子もないでしょう。ご家庭内でも子供に対しハードルを低く、そして成功をたくさん経験させてあげて、その成功を小さなものでも一緒に喜んであげてみてはいかがでしょう。

保証まではできませんが、おそらく子どものポジティブへの変化に驚かれるのではないでしょうか。

今月のセルフイメージ(2017.11月号)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◇ 一番やりたいことをやるとき、最大のエネルギーを発する
 
「他の人に言われた人生ではなく、自分が進みたい人生を生きればよかった」 人生を最後に振り返って、

人が一番後悔していることの最多がこういった内容だ そうです。

親の希望や周りの期待、他人の目を気にして、本当に自分がやりたか ったことをやれなかったこと、

自分の意志で自分の人生を生きてこなかったこと こそが最大の悔やみだというのです。

ここに「幸せとは何か」を示唆しているも のがあるように思います。

「人に迷惑をかけないように」「 失敗しないように」「恥 ずかしい思いをしないように」「そんなことは無理」「あなたのためを思って言っ ているのだから」など、子供がやりたいことをしようとしている時にブレーキに なる言葉をかけているのではと感じたら、ちょっと立ち止まって欲しいのです。


 子供たちから感じるエネルギーがあります。

一番やりたいことをやっている子 供達の集中力たるやそのエネルギーは計り知れないパワーです。

今プロキッズな どで将来を夢みて嬉しそうに、そして驚く成長ぶりを見せてくれている子供達の 集中力を見ていると将来に期待と安心が持てます。

逆にエネルギーを感じない子 の場合は背後に上記のような言葉がありそうな気がしてなりません。

人の目を気 にし、失敗を恐れ、引っ込み思案で、よく言う「他人の人生を歩む」のではない かと、そして最後に冒頭の後悔をするのではと悲しくなってきます。

先日のセルフイメージアップ教室で、講義のあと「え~もう終わり~?あと 2 時間!」「小学校は 50 分くらいじゃないの?2 時間もやってもう疲れただろう」 「じゃあもう 1 時間」というやり取りがありました。(今回ように目がキラキラ しない時もありますが) 子供たちは自分の夢が現実に近づけることをこの講義の 中に感じ取ってくれたのか、自分が進みたい方向とリンクする部分があったの か、 2 時間が短く感じられるほどのエネルギーがわいてきたことの表れではない でしょうか。

「好きなことをやる」最近ではよく見かける成功者や幸せにまつわ るフレーズですが、私も全くその通りだと思っています。

少なくとも私の周りで は好きなことをやってきている友人といるときは楽しく、そうでない友人といる ときのように愚痴など聞かされません。

可能な限り子供が本気でやりたいものを 応援し、彼らには後悔のない人生を送ってもらいたいと望んでいます。

今月のセルフイメージ(2017.10月)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◇ テニスというスポーツ… 人間形成の基盤の一助に!

「人間力の向上、セルフイメージ向上にたいへん向いているスポーツは何?」と いう問いに私は迷わずテニス(硬式)と答えます。他のスポーツをやっている人に は怒られるかもしれません。 確かにどのスポーツでも人生をかけるほど真剣に取 り組めば、間違いなくやらなかった場合よりは比較にならないほど本人にとって それらは向上すると思います。でもそこまでスポーツに向き合えない人が大多数 なわけで、いろんな目的や人生の味付けレベルでかかわる場合にでも、これほど 人間形成に役立つスポーツは贔屓目に見てもほかに見渡せません。その理由を理 解して頂ければ納得いただけると思いますが、ここで書くには紙面が足りませ ん。ので、理由となる項目いくつかを列記して、そのうちの一つだけを今回はお 話したいと思います。詳しくは「テニスってすごい!」をフロントに置いておき ますので、ぜひぜひ手に取ってみてください。その前に各項目においてご自身で お考えいただければなお幸いです。 1.球技は脳力を活性 2.道具を扱う 3.試合が長時間 4.テニスだけにしかな いセルフジャッジ 5.制限時間がない 6.試合中のアドバイスやコーチングは NG 7.実は種目が沢山 8.生涯スポーツの代名詞 … ではこの中から4の 「テニスだけにしかないセルフジャッジ」。自分のコート側のイン・アウトの判 定を自分で行う、つまり選手が審判をやるという事ですが、こんなあり得ないル ールが、賞金付きのしかも世界ランキングや日本ランキングを決める公式の大会 ですら行われているのです。世界中がこれなのですから、他のスポーツ関係者に するとにわかに信じがたいことでしょう。これはスポーツの原点「相手の成長を 願いお互いが相手の大きな壁となり高い踏台であろうと全力で試み合う」を 目指しているからこそできることだと思います。そこには相手に対する尊敬と信 頼、自分が信頼されるに値する人格であろうとすることが必要になってきます。 ゴール前で倒されるジェスチャーを演じたり、審判の見えないところで相手を負 傷させたりなどは、子供にはとても見せられるものではありません。 テニスでの 0 点はラブ:Love(愛)です。フランス語の「誇り」ラテン語の「卵」 からきたとの説もありますが、いずれにしても今は、世界中で「愛」です。経緯 は何であれ、テニスが 0 をラブと呼ぶ流れは必然だったのではと思っています。
正直私もそんなことをわからず知らずテニスを教えてきました。ただ強くした い。プロ選手を育てたい。そういった自己満足を追っていた時期がありました。
けれども今、36 年もの指導においてテニスがいかに私の生徒たちの基盤になっ ていったか、あらためて心からテニスに携われたことを感謝しています。

今月のセルフイメージ(2017.9月)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◇ 親バカであってください② … 子供の「可能性だけ」を見て!

2016 年 9 月のこのコラムで「人間は張られたレッテルにこたえる動物であ る」(心理学の権威者)を引用させていただきましたが、最近とくに思うことが有 り、再度お伝えしたく書かせていただきます。私が過去に指導した選手の中でも 5 本の指に入るほどのポテンシャルを持ちながら全く(私の感覚では 10%も)そ の力を出し切れない大変有望な選手についてです。真面目でひたむきで素直で、 ある部分を除けば最高の生徒なのです。しかしそのある部分があるゆえに極端に 成長が妨げられているのです。その「ある部分」とは、お察しのとおりセルフイ メージ! 自分の能力を大変低く見積もってしまうのです。良いショットが続い て確実にコツをつかんだなと思っても、突然調子を乱してしまうのです。それも 何度も何度も。結局習得できるまでの時間が、自分を信頼している子の何倍もか かるわけです。「小さい8球」ネット前のサーブを入れる狭いエリアでハードに 走り回ってとにかく8球ネットを越すという練習メニューがあります。それまで の難しいボールを難なく打ち返しながら、いつも最後の1球でミスる子は大抵決 まっていて、3回成功した子から終わりの場合は必ずと言っていいほど最後まで 残るのです。ひどいときには6回連続、8球目にミス、どんなに簡単なボ―ルで も。セルフイメージのせいと知らないコーチだと「わざとやってんのか!」と怒 鳴りたくなるでしょう。その子は泣きたいくらい真剣なのですが、「私はできな い子だから、成功したらおかしい」というその子の潜在意識が、8 球目という成 功を目前にして成功させてくれないのです。私たちにとって「こんな素晴らしい 子供たちができないわけがないのに」という悔しさ、お分かりいただけますでし ょうか。逆にあまり才能を感じられないけど理由もなく自信だけを持っていた子 が想像をはるかに超えて成長したことがまれにありました。つまり才能っていう のはセルフイメージを高く設定できることが一番大きな要素なのではないか。私 は36年間の子供の成長を見てきてそう思わざるを得ないのです。
日本人は謙遜が美徳とされがちですが、それが大きく子どもの足を引っ張って いるとも感じています。セルフイメージの低い子の親の大半の特徴なのです。子 供の前で「うちの子はまだまだ」「ダメな子ですみません」「こんなことができな いんだから」の類似が多いのです。わが子にそうなれといっているのと同じ事で す(本文1行目)。さらには心配性の親。これも長年ジュニア指導しているとはっ きりわかります。子供がテニスで成功した例などあまり記憶にありません。コー トに入ると自分ですべてを考えすべてを決定し行動するテニスだからこそ余計 にそうなのでしょう。親の干渉が多い子は多くを自分で決められないし、私の「ど うしたいの?」に全く反応がないのです。そして最大のマイナスは「あなたは心 配にあたる子」つまり子供からすると「私は心配されなければならないほどでき ない人間なんだ」というメッセージが伝わってしまうことです。
授業中に漫画を描いて教師に怒られた手塚治虫の漫画を読んだ母の一言「お母 さんはあなたの漫画の世界で第 1 号の漫画のファンになりました」親のあなた ならこんなとき子供にどう接したでしょう。問題児だったエジソンを母親だけは 信じ続けたように、人目を気にして謙遜したり、枠にはめて子供の可能性に蓋を してしまわないよう、多少の親ばか(私に言わせれば親の美しい姿)になってほし いと思います。 「人間は張られたレッテルにこたえる動物である」

今月のセルフイメージ(2017.8月)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◇ 自立と自律、そして EQ … 失敗から学ぶチャンスを大切に

KCJ ではイベントを行う場合に「自立」「自律」「セルフイメージ向上」「EQ 向上」「コーディネーション能力向上」を必ずテーマに含めております。今年の 白子キャンプもこのすべてを取り入れたスケジュールになっています。 「友達が たくさんできた」が毎年ほとんどの子供が嬉しそうに言ってくれる言葉ですが、 友達ができる能力が高まったのだと思っています。 「EQ 向上」 「自律」の面では、相手に「いい気分でいてほしい」という気持ち を込めた挨拶の実践と、チームで力を合わせ、助け合って何かを作り上げるとい ったワークをたくさんやります。高学年の子は小さな子たちをいたわり、指導し、 話し相手になり、また小さな子供たちはそんな先輩たちのリーダーシップにあこ がれや尊敬の気持ちを持って、自分の役割だけは一生懸命に遂げようとします。 一瞬でチームがひとつになる中で子供たちはお互いの気持ちを汲み取る「 思いや り」 、人のためになろうという「奉仕」の気持ち、団体生活における「ルールや マナー」を覚えていきます。 「自立」の面では自分たちで起床して、支度するといった自分のことは自分で するという基本的な事を自分の責任において行ないます。ある程度の失敗がかえ って子供たちに知恵と工夫をもたらしていると感じています。 最近よく親から「こんなことも自分で出来たんだって感心しました」といった ようなコメントを頂きますが、それは親が子供の能力や可能性を信じていなかっ たからの言葉であって、子供たちの驚くべき力をもっと信頼してほしいのです。 細かいことを聞いたり要望したり何から何まで親が心配して、我々が子供たちに 自力で乗り越えてほしいと計画している部分にさえも手出しして、子供が自分で 成長するチャンスを台無しにしている親が多いのです。そのかわいそうな子は思 考も浅く自分で判断して行動することが弱いのです。学校の勉強はかなりできる かもしれませんが、い ざとなった時、本当の窮地に立った時に自分の力で乗り越 えられるのでしょうか。親の重要な役割は子供を守ることではなく、子供が「自 分で自分のことを守れる」力を早いうちに伸ばしてあげることだと思っていま す。心の奥底から自分に自信を持っているという本当のセルフイメージの高い子 供になってほしいと心から望んでおります。

今月のセルフイメージ(2017.7月)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◇ もっと子供を信頼しましょう。…親の監視は子供の自己評価を落とす?!
「親ばかであってください」「子供に対する見方を変える」H28.9 と 10 月号 でもお伝えしたかったことですが、簡単には親が子供について評価している通 りのことを子供は演じてしまう傾向にあるという事です。子供本人の自己評価 (セルフイメージ)は親からの言葉や態度が一番影響することを考えれば、当たり 前のことですが、最近の子供の反抗的な態度の心中に、「親に信頼されていない」 「子供扱いをされている」という低いセルフイメージがあるのではと心配です。
本来もらってうれしいはずのアドバイスを無視する、ひどい場合はかえって逆 のことをやる子供がいます。細かいことを常にチェック(監視)して小言を言って しまう親の場合、私たちも子供の頃そうであったように、あえて反抗したくな る心の状態をそのままをコート上に持ち出しているのではと感じています。 この程度ならばまだいいのですが、私が一番心配していることは、日本人特有 の「右に倣え、人様に迷惑をかけるな、大それたことを考えるな」を地で行く 「枠にはまった小さな人間で終わってしまう」ことです。私の生徒にも、多く の天才、驚くべき才能が、親の過干渉で潰れてしまっています。35 年以上のジ ュニア指導の中でダイナミックに成長しテニスに限らず大成功したといえる子 は親もおおらか。子供の良いところを見ようとしている・信頼している・一番 やりたいことをやらせている・細かいことは気にしない場合がほとんどで、子 供の親に対するプレッシャーやストレスがほとんどなく、毎日が楽しい中でグ ングン成長していきます。「好きなようにやらせて大丈夫か?」って聞こえてき そうですが、私の経験においては OK です。信頼しているよというメッセージ が伝わっている限り、大好きな親の困ることをしようとは思いません。そして、
楽しいことをしている子供には脳内にやる気ホルモンが出て行動力・記憶・創 造性などが活性化されるのですごい力が出てくるのです。さらに「一芸は身を 助く」、一芸に秀でることは成功経験を積んだことになり「自分はできる」側の 人間というセルフイメージを持てるので、何事にも成功率が高まるのです。 子どもの本当にやりたいことは何なのか、それはすでにその子の才能です!

今月のセルフイメージ(2017.6月)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◆結果はほめない
KCJ テニスアカデミーでは、子供たちが「自分のことを好きになれる」「自分 に自信が持てる」ようになるために、レッスンや会話の中でコーチが子供たち に何ができるのかを最大のテーマとして取り組んでいます。一人でも自分のこ とを低く見積もってしまわないよう、クラスの生徒一人一人全てが今日のレッ スンで「自分に自信が持てそう」「まだまだいけるかも」「もっと何かに挑戦し てもいいかも」「自分が好きになれそう」を目指して、生徒の顔触れや人数に合 わせてその日の目標設定、メニュー、言葉選びを考えてフレキシブルな活きた レッスンを行うことを考えています。
当然、褒めることがメインになるのですが、何でもかんでも褒めればいいとい うわけではなく、実は大変むつかしい技術なのです。私も不用意にほめてしま ったばかりに将来大変有望であった選手をテニス界から消してしまった辛い経 験があります。(H28 年 3 月号参照) できたこと(結果)を褒めてしまったが為 に、ほめられることに喜びを覚えた子供が、結果が出なかった、あるいは出来 そうにないときに嘘や不正を行ってしまったのです。本来ならばその子自身の 成長幅や、頑張っている姿勢(プロセス)、正直な報告をほめるべきだったのでし ょう。結果が悪いことを非難したり冷たく当たったりが行き過ぎてしまっても も、嘘や不正が生まれたり、怒られるくらいなら何もやらないし挑戦もしない ほうがいいと考えたり、その内あえてダメな自分を演出する子になる場合も多 いそうです。
保護者の皆様には、出来たか出来ないの「結果」を褒めたり非難したりするの ではなく、プロセスに目を向けていただき、そして他人との比較するのではな く、過去の本人と比較して成長したところをほめてほしいのです。結果が悪か ったときでも正直に話してくれた時は「その正直に話してくれるところが大好 きだ」って心から喜んであげてください。不思議なことにこれをやると結果は あまり苦にならなくなり、その後の子供達の成長も一回り早くなっていること が経験的に私には感じられています。

今月のセルフイメージ(2017.5月)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◆変化に驚き… 確実にセルフイメージが上がっている子供たち
毎月 1 回は行っているセルフイメージアップ教室、最近は毎回参加の子供が増えて きました。とにかく楽しそうに参加してくれます。「絶対また来る」といってくれま す。私もこの講座をやっているときは楽しくてしようがありません。まだ一度も参 加していない子供にはとりあえず一度は参加してほしいと思っています。自分から 続けて参加してくれる子たちは、拙い私の喋りであっても、自分が成長しそうだ、 しつつあるという嬉しさを感じてくれているのではないかと勝手に思っています。 ある子は暗さが完全になくなり、またある子は他者への思いやりが見られるように なり、少々のことにはメゲない打たれ強さが見られるようになった子もいます。ほ ぼ毎回参加の子たちに共通して笑顔が圧倒的に増えました。そして挨拶は皆さんご 存知の通りうるさいくらい。でも私には快感!今これくらいで OK.将来落ち着いて ちょうどよくなるでしょう。何よりこの子たちに会うとこちらも楽しくなってくる。
楽しい、うれしい、できる、げんき、負けない、自信がある、積極的…これらのエ ネルギーがビンビン伝わってくるのですから。 元プロテニスプレーヤ―の沢松奈生子さんの TV インタビューの中で「世界のトッ プ 10 の選手は人間としてもトップ 10 だった」と言っていたのが印象的でした。 スポーツ科学も発達し、アスリートの技術の差がほとんどなくなってきたこの時代、 最終的に人間力の差がものを言ってくることは当然です。子供たちがスポーツに限 らず何事においても、高い、良いエネルギーを発揮できるようになるといいですね。

今月のセルフイメージ(2017.4月)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◆保護者様にお願い… できるだけコートの傍でレッスンを見ないように
(最初の数回はぜひ見ていてあげてください)

気持ちはよくわかります。自身のかわいい子供のことを近くで見たいと思うのは。子供の楽しむ姿がみたい、変化や成長を見たい、応援したい、安心感を与えたい、迷惑を起こしてないか目を光らせておきたい、他の子供と比較してみたいなど、いろんな意味で当然のことだと思います。しかしながらここでは是非とも距離を置いていただきたいのです。子供の視界に入らないようにするために、他のスポーツにおいても、また習い事においても本格派志向のスクールなどは、絶対に親を視界からシャットアウトするところが少なくないそうです。その理由は、親の目を気にして「良いところを見せたい」や「後でおこられないかな」などの力(リキ)みや心配からくる集中力の欠如、いつでも親がそばに居てくれるという甘えからくる自立への阻害などです。私の経験上、優れた才能ある選手が成功しない原因に、親の「監視」が少なくないのです。あれだけのびのびと楽しくパーフェクトテニスをしていたのに、親の姿が子供の視界に入ると途端にボロボロになってしまうケースが大変多いのです。選手の変化だけで「あ!親が来たんだな?」と分かってしまうのです。
もちろん大会でも同じことが言えます。親が厳しい場合や、試合後に細かくグチグチいわれる子供の場合には、親が見ていると良いプレーが出ることはほとんどありません。目の前のボールより親の目が気になり、過去に怒られたこと、試合後の親からの攻撃に意識が分散してしまい、今、目の前のボールに完全集中することなど不可能に近くなるからです。
また、レッスンで小さい子たちが転んだ、ぶつかったなど痛い思いをした時に、私たちは「そこに座っていてね、痛くなくなったら列に戻っておいで」とあまり気にしないフリをします。そうすれば痛みなど消えますからすぐに泣きやんで楽しいところに戻ろうとするか、しばらくは注意を引こうと一生懸命泣きますが、そのうち諦めてコートに戻ってきます。親がいる場合には、親から声がかかるまでなかなか泣き止みません。さらに親が「どこが痛いの?」などと心配しようものなら意を得たりとばかりにさらにエスカレートしたりするのです。
子供たちには「私がみていないと不安だから」言い換えれば「あなたは、私が傍にいないと一人ではうまくできないよね」、「私が監視していないとダメだから」という、ネガティブなメッセージが伝わらないことが大切! セルフイメージが自立できない私に傾いて行ってしまうのです。「あなたは大丈夫!」「信頼しているよ!」が伝わった子供たちはノビノビと育つそうです。

今月のセルフイメージ(2017.3月)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◆ 思い通りに体を操れること … 子供たちの自信につながる第一歩

*前回の内容と関連があるので、過去の記事を引用しております。 
私たちがセルフイメージにこだわり、何度も何度も皆様にお伝えさせていただ いているのは、子供たちがセルフイメージ通りにしか成長していかないという 事実を体験しているからです。書物やネットでも同じことが言われていますが、 30年以上も子供たちの成長に関わり実際に経験してみるとそれはすごいもの です。テニスの試合や練習の中でもその子のセルフイメージが見事なまで表れま すが、それだけではありません。毎日テニスをやり塾など行っていなかった県内 上位クラスの選手が高校2年生の夏から本格的に勉強を始めて筑波大学にスト ンと受かってしまう…(トーナメントクラスから有名国立大学へ7名の現役合格 者が出ています:先月号でもお伝えさせていただきました) 一方、早くから学習塾に移っていった子が残念な結果に終わってしまった例も 多々聞いています。結局、自分でやりたいことを選んでいる子たちは「自分はや ればできる人間なんだ!」が多く、やりたくないのに強制されている子に多い「頑 張っても自分はうまくいかないことが多いんだよな」のセルフイメージの違いな のだと思います。  スポーツは一つひとつの技術の壁を乗り越えていき、少しずつでも勝利を増や していき、その成功体験を積み上げて「やればできるんだ」感覚を獲得していく 事も大きな目的の一つです。そして子育て・子供の教育も同様「自分は出来る⇒ セルフイメージを上げる」ことが一番の目的だと思えてなりません。  私たちがこのアカデミーで、テニスの上達以外にやろうとしていることは、挨 拶ができるようにさせてあげること、自分の体を少しでも思い通りに操れるよう 「コーディネーション能力」を高めてあげること、セルフイメージアップ教室で セルフイメージのことや自信をつける方法を伝えてあげること、イベントに挑戦 して「なんだ、自分でもできるじゃないか」という成功体験を増やしていく機会 を与えてあげることなどですが、その中でも早いうちから自分自身の体を思い通 りに操れるようになることが特に大切と考えています。そのような子たちは笑顔 が増えていき、積極的になってきます。挨拶の声も大きくなってくるし、何より エネルギーを感じます。こういった子供たちが将来、社会において重宝されない はずはないと思います。  自分自身の体にすら信頼がおけないまま成長してしまうことは、とてもかわい そうなことではないでしょうか。少しでも早く、そして沢山のいろいろな動きを 経験させてあげたいと考えています。