選手の大敵「ガッカリ病」
小学校4年生の選手がいる。
ほぼ毎日練習しており、なかなかの将来性を感じているのだが、
一つ、どうしても乗り越えられない壁があった。
「ガッカリ病」
勝手に私がそう呼んでいるのだが、この選手にとってはこれがかなり重い。
練習ではいつも素晴らしい立ち上がりが多いのだが、1~2回ミスが続いたり、
相手のナイスショットで一気に落ち込んで、そのあとは別人になってしまう。
もう何をやってもうまくいかなくなってしまうのだ。それも最後まで引きずってしまう。
動きも半減どころではない。天才が初心者になってしまう。
「イライラ、ガッカリは、必ず次にもっと大きなガッカリにつながるよ」
「調子の悪いときほど喜びな! あなたたちがそれを乗り越えるために、もらったチャンスなんだから」
「ミスしたら感謝しな!喜びな! 次にどうしたらいいかを教えてくれたんだから」
「俺は調子の良い時はあまり見てないよ。悪い選手がどう対処するかを一番楽しみに見ているから」
「とりあえず声をだしてみな。嘘でも楽しいフリをしてみよう」
「とにかく楽しめ!調子いい時も悪いときも、勝っても負けても、ナイスショットもミスも」
「調子が悪なってきたら、ほんの少しでも気分がよくなることを考えてごらん」
などを言い続けて、半年以上。
少しづつ変わってきている選手たちのなかで
どうにも変わらない。
ところが昨日。
レッスンもあと少し、最後の最後で
最悪の状態から絶好調へ・・・
「出来たじゃないか!」
思わわず肩を抱きしめてしまいました。